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September , 2017
Wednesday


たまねぎポタージュと超ブ厚いロールキャベツ  ココット ひばりヶ丘

2013年7月21日(日)05時25分更新
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  はじめに――最近の人は想像力を働かせる前に動画やら画像を見てしまう、いや見られちゃうんだね。だから、お料理を食べるにしても「出会いの感動」がない。それじゃつまんないから、本コーナーでは、料理の画像はあえて載せません。注文してウエートレス(ウエーター)さんが持ってきてくれたとき、初対面の感動を味わってください。 

《たまねぎポタージュ》 目の前に置かれたスープ皿には白いポタージュが。夏に美味しいジャガイモのビシソワーズのようにも見えるが、「白」がビミョーに違う。黄色ががっているわけではない。だからといって純白とも違う。キリッと引き締まった、尖った白ではなく、どこか淡さを感じる白。真夏の青空にポッカリと浮かんだ雲のような白とでもいうべきか。 

 ただ、スープの真ん中に、「オレも白!いぞ」と主張する直径4センチほどの塊が浮いている。その脇には、濃い目の緑の野菜の欠けら風の1・5センチほどの物が寄り添っている。いったいどんな味? 浮いているのは何? スプーンですくって口に入れる。冷たい。でもウマい。どこまでもなめらかでクリーミー。舌触り、というより舌が心地よい。この感触はむしろ快感だろう。甘い。ほのかな甘み。どこまでも控えめだが、間違いなく感じる〝後のせ〟ではない甘み。もちろん塩気、旨みも十分に感じる。複雑な味に感じないのは、甘さとしょっぱさと旨みが、三位一体で、一つの味になっているからだろう。これこそが、たまねぎの味か。 初夏の北海道に行くと「新たまねぎ」が食べられる。そもそも玉ねぎは苦手だったのだが、北国の新たまが、概念を一変させた。「玉ねぎって本当はこんなに甘いものだったんだ!」と。そのときの感動に似ている。

 具は何だ。「白い塊」は、チーズだった。モッツァレラ?チーズであることはわかるが、極めて薄味。だからスープの味を邪魔しない。でも、具があるのは。何かうれしい。野菜を口に含むと「ぬるり」。オクラだった。こちらも食感は楽しいが、あくまで控えめの脇役。よくぞ、こんな組み合わせを考えたもんだ。な~んて考えていたら、もう飲み干していた。 

《ロールキャベツ》いや~驚かされた。よくお目にかかるのが、結構厚めのクッション(枕か)だとしたら、この店のは明らかにその3枚重ね。ジオラマの隅っこに置いたらまるで遠目にみる山、それもチョモランマ級(そこまでとがっていないが)。とにかくうず高い。 

 色がまたビックリ。ケチャップを薄めたオレンジ色系はよく見るが、これは飴色。いかにも「味が染み込んでそう」。フォークでスッ!と切って、口に放り込むと、ホ~ラやっぱり、しっかりいい味の肉汁がジュワワーッと広がる。デカいのに、次々とフォークが進むのは、肉の脂を感じさせない絶妙の調理法としつこくない味付けのなせるワザだろう。皿に残った旨みの染み込んだソースは、フランスパンに吸わせて食べる。たぶん、1か月経たないうちに、「あのロールキャベツ、また食いたいなあ」となるだろう。 

 そうそう、聞くところによると、このロールキャベツはランチメニューの一番だそう。そうだよな~。


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