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役に立たない英語おせーたる(8) グー・タッチを米国では…

2013年10月8日(火)01時29分更新
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 テレビや映画で、こぶしを軽くぶつけ合うジェスチャーをご覧になったことがあるだろうか。Bling-bling(キンキラキンのアクセサリー)をジャラジャラと身に付けたgang(ギャング)やdrug dealer(麻薬の売人)が”Yo, yo”(よおよお)と言いながらこぶしをぶつけ合うイメージ、と言えば分かりやすいかな。日本でも、プロ野球ジャイアンツの原監督がやってて「グー・タッチ」と呼ばれているそうな。

 これはfist bump(fistは「こぶし」、bumpは「ぶつけること」)、あるいは単純にbumpと呼ばれる、親しい間柄で交わされるあいさつだ。もともとメジャーリーグの選手たちが使っていたものが一般に広がったと言われている。マッチョでクールでちょい悪な印象を与えるので、それ系の男性が使う。おそらく、geek(ださ男)やnerd(オタク)、お年寄りは使わないし、親しい女友達同士だとfist bumpよりhug(ハグ)だ。

 個人的にはfist bumpが大好き。というのも、handshake(握手)ほど堅苦しくないし、hugほど親密すぎない。男友達に対して適度な親しみを示すのに最適なのだ。というわけで、女だてらにfist bumpを使う、変なアジア人…と見られているはず。先方もまんざらではないらしく、”Yo, what’s the haps?”(よっ、調子はどうよ?)、”Wassup?”(元気?)などと言いながら、こぶしを出してくる。この感じが心地よいじゃない。

 こぶしをぶつけた後、(グーの状態からパーの状態へ)手を開くジェスチャーはexplosion、blast(どちらも「爆発」)と呼ばれる。Fist bumpのバリエーションの一つで特に意味はないはずなのだが、たまに手を開いてやると、”You gave me a blast!”(爆発させたな!)などと言われる。

 もっと複雑なもので、こぶしをぶつけるのに加え、手のひらを合わせたり、げんこつ山のタヌキさん(こぶしを上下に合わせる)をするなどの組み合わせがあるが、これはあいさつを交わす二人が親しい証だ。というのも、その組み合わせは当人同士にしか分からないからだ。言い換えれば、組み合わせが複雑になればなるほど二人の友情、絆が強いということになる。

 さらには、air guitar(エアギター)ならぬair bump(エアバンプ)とでも言おうか、離れたところからこぶしを作り、”Wassup?”とmouthing(無声で、発音する形に口を動かす)したりすることもある。ま、これはおふざけなのだが…。とかく人間関係がドライになりがちな職場で、こういうおふざけができる同僚の存在は尊いのである。