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August , 2017
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ドクター林の健康トラの穴 第15回「プロレスラー怪体新書/レスラーの超免疫力」

2013年11月25日(月)08時00分更新
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プロレスラーは我々の医学の常識では考えられない肉体を持っているように思います。何よりその回復力に驚かされます。

汚い床の上で疵口を縫っても感染を起こすことなく4日で抜糸するとは先週お話ししましたがふつうのスポーツであれば1か月は休まなければならない怪我でも復帰が早いのにも驚かされます。

あるクレージーと思われる選手の代表格みたいな人の話です。

以前に試合中場外乱闘となりひな壇の階段でいやというほど脛をぶつけたことがあり試合後医務室へ運ばれて来ました。

ただの打撲と思っていましたが何と脛にぱっくりあいた傷があり、そこから骨が見えているのです。骨折があると開放骨折と言って充分に清潔な環境での手術が必要となり厄介なため救急車で病院に搬送しました。

骨折はなかったようですのでほっとしましたが何と言っても骨が見えている状態ですから清潔に処置をしてふつうの人であれば1か月、レスラーだから2週間くらいで復帰できるかなと考えていました。

まあしばらく安静にするように言っておいたはずなのですがなんと、なんと、翌日には試合をしていたのです。自分を見に来てくれるお客さんに悪い、と思ってのことでしょうがあまりの無謀さにただただ驚くばかりでした。

試合中も特に痛みを感じさせる様子もなくいつも通りの荒業をこなしていました。多くのお客さんに見られているという意識が大量のアドレナリンや脳内モルヒネを出して痛みを感じさせなくしているのでしょう。その後も試合をしながら順調に回復していつの間にか怪我をしていることさえ忘れてしまいました。

またある団体の代表として先頭に立って試合をしていた選手の話です。

右の肩に痛みを感じそれでも暫く試合をしていましたが漸く検査をする気になりいろいろと調べたのですがはっきりせずいろいろ検査をして鎖骨周辺の骨折だろうということがわかりました。

手術をしたほうが良いと思い進言しましたがどうしても手術はしたくないと言うのでそれならしっかり固定をしてしばらく安静にしていたほうが治りが早いから、と言ったのですがそれもできない、今団体の長として休むわけにはいかないと強い意志のもと試合を続けました。

試合中は当然右肩の痛みが強く、振り上げる右手での袈裟切りチョップも痛々しく感じるほどでした。右腕を攻められる時などはさぞ痛いだろうと伝わるほど苦悶の表情を浮かべていました。

そんな状態を続けながらもいつの間にか通常通りの試合をするようになり手術はもとより特に治療するでもなくいつの間にか治してしまいました。その後は後遺症があるでもなく元気に活躍しています。

このように通常の人間では考えられないことですが試合をしながら怪我を治してゆく特殊な能力、スーパー免疫力が備わっているとしか思えません。

Dr.hayashi

本名 林 雅之

1949生

千葉市出身

秋田大学医学部卒業

現在 医療法人社団祐光会理事長 弘邦医院院長

内科医として地域医療に従事する傍らスポーツドクターとして

東京都テコンドー協会会長

新日本プロレス 全日本プロレス ゼロワンなど各プロレス団体のリングドクターを務めている

メディカルエンターテナーとして「笑いと健康」をテーマにライブ活動を各地で行っている

ED治療に関しては日本での第一人者であり「男力復活」に取り組んでいる。

 

著書 

ガンやリウマチに効果のある免疫療法(本の泉社)

  リングドクターが見たプロレスラーの秘密(三一書房)

  脳で感じるセックス入門(扶桑社)

  など20数冊

 

新聞連載

  日刊ゲンダイ(関西版) ドクター林の性の相談室

 

ラジオ 

  かつしかFM ドクター林の健康げらげらクリニック(水曜日20:00~21:00)