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ドクター林の健康トラの穴 第16回「ジャーマンを受けて四肢麻痺状態に・・・」

2013年12月4日(水)12時00分更新
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プロレスラーはいかに丈夫な身体をしているとは言え悪いところはたくさんあります。

それでも通常の人と同じように痛がって仕事を休んだりすることもできず、プロレスをやり続けながらいつの間にか治してしまうものなのです。

頸椎と腰椎にはほとんどの選手が障害を持っているといっても言い過ぎではありません。

頸椎と腰椎にはヘルニアや脊柱管狭窄症と言われるものがよく見られます。

首に負担がかかる練習や技、首でささえるブリッジで酷使しすぎた場合、また技ではパイルドライバー、ジャーマンスープレックスなど後頭部や頸椎を打ち付ける技などでは頸椎ヘルニアを、ボディスラムなど重いものを持ち上げる動作を繰り返すとそれだけ腰に負担がかかり腰椎のヘルニアになり易いのです。

頸椎ヘルニアの場合は首の痛みだけでなく手に力が入らなくなったり、しびれ感が強くなったりします。

頭を打ち付けられる場合しっかり受け身をとっているつもりでも疲れてくるとそううまくもゆかないものです。脳震盪を起こしたり手足に力が入らなくなることはしょっちゅうあります。

後頭部から落ちたり叩きつけられた場合に一番心配するのは頚椎損傷をおこし四肢麻痺状態にならないかと冷や冷やすることが往々にしてあります。

この頚椎損傷、通常はプールで飛び込みをやって頭を打ったり、交通事故で後頭部を損傷したりで起こることが多いものです。

プロレス技の場合はその急所とも言える部位を攻撃するもので頚椎損傷を起こさないほうがおかしいと思われることばかりです。

一番最近ではさる有名選手が試合中に頸椎損傷の症状を起こしてしまいました。ジャーマンスープレックスを受けたためにおこったケースです。

普段は頑丈を絵にかいたような選手で怪我などするはずはないと思われていますが残念ながらそのまま病院送りとなってしまいました。

当初は四肢麻痺状態でしたが、一旦は改善して歩行もできるまでになったのですがちょっとしたことからまた完全に四肢麻痺になってしまいました。

ベットに横になったまま、よくある四肢麻痺の患者と同じで頭だけははっきりしていますが手足が全く動かない状態です。

食べられるため排泄はベット上にて看護師さんに手伝ってもらって行います。大変な屈辱だったと思います。私はその様子を見て正直、もうプロレスをすることは無理だと思いました。杖にて歩行できるようになれればいいほうだ、手は効かないかもしれないと密かに思っていました。

Dr.hayashi

 

本名 林 雅之

1949生

千葉市出身

秋田大学医学部卒業

現在 医療法人社団祐光会理事長 弘邦医院院長

内科医として地域医療に従事する傍らスポーツドクターとして

東京都テコンドー協会会長

新日本プロレス 全日本プロレス ゼロワンなど各プロレス団体のリングドクターを務めている

メディカルエンターテナーとして「笑いと健康」をテーマにライブ活動を各地で行っている

ED治療に関しては日本での第一人者であり「男力復活」に取り組んでいる。

 

著書 

ガンやリウマチに効果のある免疫療法(本の泉社)

  リングドクターが見たプロレスラーの秘密(三一書房)

  脳で感じるセックス入門(扶桑社)

  など20数冊

 

新聞連載

  日刊ゲンダイ(関西版) ドクター林の性の相談室