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September , 2017
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〝フリーハンター〟セバスチャン「おかずは狩れ!!」~新春SP・実は高級魚ハゼ編~

2014年1月4日(土)04時22分更新
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 江戸前の天ぷらは最高です。高級天ぷら店で必ず出てくる天ダネといえば、車えび(もしくは車えびのちょっと子供のサイマキエビか、江戸前の白身魚です。
 
 江戸前の白身といえばアナゴ、キス、メゴチ、ギンポ、ハゼあたりでしょう。チェーンの天ぷら店で出てくる白身魚だとアナゴがメーンでしょうね。
 
 この江戸前白身の中で一番釣りやすく、おいしいのはハゼでしょう。アナゴは夜釣りだし、船じゃないと数が釣れません。ギンポは狙って釣ることは不可能です。キスは沖堤に行くか、船に乗るか、超遠投しなければ釣れにくい。その点、ハゼは簡単です。ハゼの外道としてメゴチが釣れることもあるでしょう。
 
 しかも、鮮魚店やスーパーでハゼを売っているのを見たことありますか?でも、高い天ぷら店ならハゼの天ぷらがありますよね。ハゼは川でも海でも底にいるし、網の目よりも小さいので、漁として網では取れないんです。専門の漁師が釣ったものが高級天ぷら店に卸されていたりする、幻の高級白身なんです。そのくせ川にも海にもたくさんいます。これは自分で釣るしかありません。
 
 ハゼは春に生まれて、卵を生んで冬に死んでしまう寿命が1年の1年魚。釣れるのは梅雨以降から正月前までです。
都会の川や河口はダイオキシンの心配もありますが、1年魚なのでダイオキシンが蓄積・濃縮する前に死んでしまいます。逆に数年生きるスズキなどの方がダイオキシンが心配かもしれません。また、ダイオキシンの9割が頭と内臓にたまるらしく、頭と内臓を取り除けば大丈夫です。
 
 ハゼは梅雨以降から河口近くにいます。3~5センチほどで、“純情な魚”だから小さな針を使えば数十匹、数百匹釣れます。この時期のものは、まとめて塩でよく揉んでぬめりを落として、頭と内臓を取って骨ごと天ぷらにするとおいしいです。小さいので骨も柔らかいです。1匹1匹揚げるよりも、数十匹まとめてかき揚げにするのも手です。短めののべ竿で、ミャク釣りがやりやすいです。
 
 夏以降、日増しにサイズアップしていきます。秋になれば10センチほどでしょうか。まだ河口で釣れます。長めののべ竿で、なるべく遠くにエサを入れましょう。この時期のものは中骨もきちんと取って、天ぷらにしましょう。
 
 どんどん海に降りていき、堤防で釣れるようになります。11月すぎれば13センチくらいにはなります。12月になると20センチほどでしょうか。釣具店で売っている1500円くらいのファミリー投げ竿みたいな竿で十分です。堤防からちょい投げで、10メートルくらい投げればいいでしょうね。ハゼがエサをくわえると竿先がプルプル動きますので、軽く竿を上げるとかかってくれるんじゃないでしょうか。これは刺身で食べるとエビのようにねっとり甘くておいしいです。天ぷらにすると豪華です。
 
 釣り方に特にコツはありません。エサは現場の河口の岸辺の石をひっくり返したり、泥を掘れば、ゴカイが取れるんで、これで入れ食いです。市販のイソメを使ってる他の人が釣れなくても、現場で掘ったゴカイを使えば一人だけ釣れちゃうでしょう。ただ、ハゼは悪食なので、エサが何でも釣れはします。ゆでたエビを裂いたもの、ミミズ、イソメ、塩辛、ソーセージなどなど。
 
 ハゼ釣りは探究するほど難しくなります。小さなハゼを無駄に殺生したくないからと、大き目の針を使うと、絶妙な合わせをいれないと、口にかからず、エサをすぐ放してしまいます。
 
 でも、針は小さければ小さいほど、ハゼがちゅるんと丸のみしてくれるので、難しい合わせはいりません。ただ、針を飲まれるので、外すのが面倒くさいですが。食べるためなら、こっちの方が確実です。
 
 秋までならハゼはどこの川にもいます。東京のポイントとしては東西線の妙典駅から歩いて行ける江戸放水路、モノレールの大井競馬場駅の目の前にある大井埠頭海浜公園が有名だし、よく釣れます。あと、東スポがある門前仲町の大横川にもたくさんいます。橋の上から簡単に釣れます。大江戸線の勝どき駅から歩いて行ける朝潮運河も釣れますね。
 
 11月以降になると海に降りてしまいます。海釣り公園や堤防やら、どこでもいますが、海に降りたハゼはなかなか釣りにくく、1日10匹釣れれば十分なはず。その代わり大きいので、10匹でも食べ応えは夏の100匹に相当します。
ハゼはたくさんいて、釣りやすくて、でも高級魚で、おいしい魚です。