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August , 2017
Wednesday


クセがある→クセになる!和風ジビエ料理「しし鍋」~磨由子のグルメ散歩~

2014年2月1日(土)04時36分更新
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「ももんじや」の名は、もともとは固有の屋号ではなくて、江戸時代にはすでに存在していた肉料理屋全般を指すものだったらしい。今で言うジビエ(野生動物の肉)を食べさせていたそうで、両国橋を渡ってすぐのここ「ももんじや」では、今でも猪や熊、鹿などの獣肉が様々な形で堪能できる。

 イチオシ料理は、「しし鍋」。おわかりだろうが、「しし」は猪のこと。肉を乗せた皿が目の前に置かれると、「牡丹」とも呼ばれるとおり、深みある赤い色となめらかな質感が見て取れた。なんだか艶めかしい肉だ。

 すき焼き風に、ただしみそ味で、長ネギや白滝、焼き豆腐などと一緒にあまじょっぱく味つけをして頂く。「煮込むほどおいしくなる」と言われたのは、臭み消しのためか。イメージしていたとおり、食べやすい肉ではないけれど、強い生命力を宿していたことの証しに違いない。私のようなジビエ好きにとっては、野生の香り、硬さ、それこそが肝!食べがいのある一品だ。

 両国橋のほど近く、大きな猪が足から吊り下げられていたら、それが目印。古い日本家屋の建物には江戸時代開業というにふさわしい風格が感じられ、シブイことこのうえない。軽く身構えたところに、危惧した老舗和食店ならではの洗礼(年配の仲居さんの不愛想な出迎え)を受けた。だが、連れはサラリと「おねえさん、今日はよろしくお願いします」。こういう店に来ると、何気ない振る舞いに客としての成熟度が表れる。いつになったら、こなれた大人の客になれるだろうか。

 

※お料理との出会いをより感動的にするため、写真はあえて載せません

 

東京都墨田区両国1-10-2 03-3631-6276 JR総武線 両国駅(P無)「しし鍋」 4200円

 

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