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October , 2017
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ドクター林の健康トラの穴 第24回「プロレスラーと目のケガ」

2014年2月19日(水)06時00分更新
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プロレスはキック、パンチなんでもありの格闘技です。

反則技、攻撃してはいけないところ等あるものの、5カウントまでは反則OKなのですから敢えて危険なところを攻撃したりすることもあります。

また誤って危険な個所にあたってしまうということもあります。

他のスポーツであれば休養すべきこともプロレスラーは休まず試合をしています。

頭部外傷については前回書きましたが顔面の外傷も休養を必要とするものが多くあります。

目を攻撃するのは反則ですが誤って眼球にパンチやキックが当たってしまい思わぬ怪我になることがあります。

一番多いのは眼球を包んでいる骨の骨折、「眼窩骨折」で特にその下の骨,眼窩底の骨折がおこると眼球が上顎洞に入り込み眼筋が骨折部に挟まれて眼球が動かなくなり、上方が見えなくなったり物が二重に見えると言ったりします。

眼窩底骨折の場合は手術が必要なためその可能性があればすぐ病院に送ります。

これは試合後すぐに異常を訴えますので今の試合のどの場面でどうやって受傷したかわかりますので病名もその後の処置も判断が付きやすいものです。

また眼窩底骨折でなくとも物が二重に見える、という選手は結構いるものです。

ロープが4本や5本に見えると言います。

プロレスラーの場合は繰り返しの打撲による眼周囲の筋肉の動きが悪くなって眼球運動が鈍くなりこのような症状が起こることが多いです。

眼周囲のどの筋肉が異常かによってどっちの方を見ると物が二重に見えるか違ってきます。

首をどちらかに曲げると二重に見えていたのがはっきり見えるようになることがあります。

いつも首をどちらかに曲げているように見える選手はだいたいこのような現象があるのです。

これを治療するには手術により眼球運動を妨げている筋肉を正常にしなければなりません。

この治療をすると復帰できるまで半年くらいかかるので骨折と違って選手はよほどのことがない限りなかなか踏み切れません。

首をチョット捻って何食わぬ顔をして試合していますが実は日常生活にも不自由な思いをしていることが多いのです。

Dr.hayashi

 

 

 

 

本名 林 雅之

1949生

千葉市出身

秋田大学医学部卒業

現在 医療法人社団祐光会理事長 弘邦医院院長

内科医として地域医療に従事する傍らスポーツドクターとして

東京都テコンドー協会会長

新日本プロレス 全日本プロレス ゼロワンなど各プロレス団体のリングドクターを務めている

メディカルエンターテナーとして「笑いと健康」をテーマにライブ活動を各地で行っている

ED治療に関しては日本での第一人者であり「男力復活」に取り組んでいる。

 

著書 

ガンやリウマチに効果のある免疫療法(本の泉社)

  リングドクターが見たプロレスラーの秘密(三一書房)

  脳で感じるセックス入門(扶桑社)

  など20数冊

 

新聞連載

  日刊ゲンダイ(関西版) ドクター林の性の相談室

 

ラジオ 

  かつしかFM ドクター林の健康げらげらクリニック(水曜日20:00~21:00)