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September , 2017
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ドクター林の健康トラの穴 第28回「スクワット1000回と膝の治療」

2014年4月3日(木)06時00分更新
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プロレスラーにおいて、膝の障害を持っている選手はこれもまたほとんど全員と言っていいほど多いものです。

通常スポーツに於いて膝の障害の原因で一番多いのは使い過ぎによるものです。

レスラーはあの体重で毎日スクワットを1000回こなすため膝には相当の負担がかかっているはずです。

前受け身を取ることも膝には衝撃があります。

しかし大腿前面の大腿四頭筋というのも鍛えていますからその発達した筋肉のお陰で膝への負担を和らげることができるのです。

プロレス技には膝関節を痛めつけるものがあります。

足四の字固め、ドラゴンスクリュー、技をかける時も自らの膝を打ち付けることがよくあります。

コーナーポスト最上段からのムーンソルトプレスでは両膝をいやというほど打ち付けています。

膝の障害としては膝蓋骨(おさら)の脱臼、靭帯の損傷(膝蓋靭帯、前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯)これらの一部の損傷、あるいは断裂、関節内の半月板損傷、などが主な障害です。

靭帯の損傷と半月板損傷は合併することが多く痛みと動きの制限がよくみられます。

靭帯の損傷の場合は手術で靭帯を縫合しますがつなぎ合わせられないものでは主に腸脛靭帯というのを用いての再建術を行うことがあります。

手術しないでそのままだましだまし使っていると膝の動揺感はあるものの、いつのまにかそれにも馴れて靭帯が切れたままの状態で試合をしている選手はたくさんいます。

半月板の損傷でも痛みだけであればこれもだましだまし試合をしていることが多いですが半月板が引っかかって膝が曲がらなくなると手術をせずには治りません。

通常は関節鏡でのぞいて割れたりひっかかっている半月板のかけらをきれいに掻き出す作業を行います。

1週間ほどの入院ですみますがその後リハビリをやって、試合に復帰できるまでは2か月くらいかかります。

靭帯の手術をすれば半年くらいは休むつもりでいなければなりません。

なかなか決心がつかず「よほど悪くなって試合ができなくなるまで手術等の治療をしない」というレスラーに特有の考え方は、毎日スクワット1000回という練習で培われたものだと思います。

 

Dr.hayashi

 

 

 

本名 林 雅之

1949生

千葉市出身

秋田大学医学部卒業

現在 医療法人社団祐光会理事長 弘邦医院院長

内科医として地域医療に従事する傍らスポーツドクターとして

東京都テコンドー協会会長

新日本プロレス 全日本プロレス ゼロワンなど各プロレス団体のリングドクターを務めている

メディカルエンターテナーとして「笑いと健康」をテーマにライブ活動を各地で行っている

ED治療に関しては日本での第一人者であり「男力復活」に取り組んでいる。

 

著書 

ガンやリウマチに効果のある免疫療法(本の泉社)

  リングドクターが見たプロレスラーの秘密(三一書房)

  脳で感じるセックス入門(扶桑社)

  など20数冊

 

新聞連載

  日刊ゲンダイ(関西版) ドクター林の性の相談室

 

ラジオ 

  かつしかFM ドクター林の健康げらげらクリニック(水曜日20:00~21:00)