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September , 2017
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ドクター林の健康トラの穴 第29回「アキレス腱が切れても試合ができるレスラーの凄さ」

2014年4月10日(木)06時00分更新
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レスラーの足の怪我のでは、足関節の怪我が多くみられます。

特に捻挫が一番多いのですが、レスラーの場合体重があるだけに足首を捻っただけでもかなりの荷重がかかり、毛細血管が切れたり靭帯を痛めたりして紫色に腫れ上がることがあります。

アキレス腱は下腿のひらめ筋の下部から足底を保護する筋肉の間にある大きな腱です。

「アキレス腱固め」という技があるようにこの腱が炎症を起こしたりして障害されると強い痛み、足首の可動域制限などが起こり大変不便な思いをするものです。

ましてやアキレス腱の断裂となると長期間にわたって休業しなければならない状態になります。

ひらめ筋や足関節のストレッチなど十分やっていても試合中に起こることがあります。

だいぶ以前の話ですが、タッグマッチで試合していた選手が試合が始まってすぐにコーナーに立ったまま動きが止まってしまったことがありました。

表情に特変はなく一人が、相手をコーナーに連れて来ると手では攻撃をするのですが足の位置が全く変わりません。

おかしいと思ってリングサイドに行きその選手に近づいて確かめてみると、小さい声で「切れたみたい」と言うのです。

ストップをかけようかと思ったのですが、苦痛の表情をするでなくあくまで相手や観客にわからないように平静を装って試合を続けようとするのです。

タッチを受けてリングの中に入っても足が前に出ず片足だけで動き、上半身だけで攻撃を試みますがとても戦うのは無理な状態です。

なんとか味方に頑張ってもらい無事に試合を終えました。

試合後は両脇をセコンドに抱えられて足を引きずりながら引き上げてゆきましたが、その姿をみて観客ははじめて足に怪我をしていたということがわかったようでした。

その後病院へ行き入院、手術、リハビリと復帰まで半年くらいかかりました。

しかしアキレス腱が切れながらもお客に分からないように、辛い顔するわけでもなく動きが悪いながらも最後まで試合をしていたレスラー魂には頭が下がります。

Dr.hayashi

 

 

 

本名 林 雅之

1949生

千葉市出身

秋田大学医学部卒業

現在 医療法人社団祐光会理事長 弘邦医院院長

内科医として地域医療に従事する傍らスポーツドクターとして

東京都テコンドー協会会長

新日本プロレス 全日本プロレス ゼロワンなど各プロレス団体のリングドクターを務めている

メディカルエンターテナーとして「笑いと健康」をテーマにライブ活動を各地で行っている

ED治療に関しては日本での第一人者であり「男力復活」に取り組んでいる。

 

著書 

ガンやリウマチに効果のある免疫療法(本の泉社)

  リングドクターが見たプロレスラーの秘密(三一書房)

  脳で感じるセックス入門(扶桑社)

  など20数冊

 

新聞連載

  日刊ゲンダイ(関西版) ドクター林の性の相談室

 

ラジオ 

  かつしかFM ドクター林の健康げらげらクリニック(水曜日20:00~21:00)