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September , 2017
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ドクター林の健康トラの穴 第31回「プロレスラーと血圧」

2014年4月30日(水)06時30分更新
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血圧測定は健康診断に於いては必須の検査で,全身状態を簡単に把握できる方法です。

心臓、腎臓の機能、動脈硬化の様子を推測することができます。

血圧の正常値は収縮期(上)が135mmHg、拡張期(下)が80mmHg以下です。

動脈硬化と関係あるわけですから当然年齢によって血圧の値は変わってきます。

高齢者になると上が150mmHg下が90mmHgくらいは普通と考えてよいと思います。

プロレスラーは中性脂肪やコレステロールが高い人は血圧が高くなっているおそれがありますが、前回言いましたように意外と脂質系が高い人は少ないのです。

食事に気を付けて低脂肪、高蛋白食、筋肉をつけて脂肪をそぎ落とし,太らないようにしてマッチョな身体にすべく気を遣っているためでしょうか。

そして当然血圧が高い選手もほとんどいません。まあ若い選手が多いということもあるでしょうが、現役で活躍している選手で血圧の薬を飲みながらという人はまずいません。

血圧が高いとプロレスという頭を打撲する試合では脳出血などを来す恐れがあります。

以前ある選手が夏の暑いとき試合前のトレーニングの最中ちょっとめまいを感じました。大したことはないだろうと思い試合をやるつもりでいましたが、その後めまい感がひどくなったため血圧を測ったら170台になっていました。

身体の片方に力が入らなくなり、片麻痺の様相を呈してきたので試合は出場停止として病院へ行かせました。

 

頭部の検査をしてもらいましたが、特に異常なしとのことでしたので自宅に帰し安静にさせていました。

しかし翌日ほかの病院で検査してもらいましたところ、脳内に海綿状血管腫というものが見つかりそこから少し出血をしていたようでした。

血圧をできるだけ低く保ち、血管腫からの出血を抑えて暫く安静加療につとめましたので回復も早く、症状もなくなり無事に復帰して活躍しています。

数年前さる有名なプロレスラーが脳出血のため突然死したことがありましたが、彼の場合は普段から血圧が高く、時々薬を飲むという生活でした。

心房細動という不整脈の一種がありそれは心臓内に血栓を作りやすくそしてそれが身体に回ると心筋梗塞や脳梗塞を起こすことがあるため血液サラサラの薬ものんでいました。

そのため何かの拍子に脳幹動脈という血管が切れて出血したときには、出血が止まりにくくなっており亡くなってしまいました。

血圧が高く脳出血を起こして亡くなるとはプロレスラーらしいと言えるかもしれません。

Dr.hayashi

 

 

 

本名 林 雅之

1949生

千葉市出身

秋田大学医学部卒業

現在 医療法人社団祐光会理事長 弘邦医院院長

内科医として地域医療に従事する傍らスポーツドクターとして

東京都テコンドー協会会長

新日本プロレス 全日本プロレス ゼロワンなど各プロレス団体のリングドクターを務めている

メディカルエンターテナーとして「笑いと健康」をテーマにライブ活動を各地で行っている

ED治療に関しては日本での第一人者であり「男力復活」に取り組んでいる。

 

著書 

ガンやリウマチに効果のある免疫療法(本の泉社)

  リングドクターが見たプロレスラーの秘密(三一書房)

  脳で感じるセックス入門(扶桑社)

  など20数冊

 

新聞連載

  日刊ゲンダイ(関西版) ドクター林の性の相談室

 

ラジオ 

  かつしかFM ドクター林の健康げらげらクリニック(水曜日20:00~21:00)