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August , 2017
Wednesday


役にたたない英語おせーたる(64)「負けちゃって残念」

2015年2月7日(土)09時00分更新
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 米国人はfootballが大好き。Footballは英国圏では「サッカー」の意味で使われるが、米国においては「アメフト(American football)」の意味だ。さすが、米国中心に世界が回っているのである(と、錯覚している)。

 それはさておき、毎年、年始にcollege football(大学アメフト)のchampionship(選手権)がある。米国はご存じのようにデカく、それだけ大学の数もあるので、シーズン中は国を西と東の二つに分けて、王座を争う。で、西と東の勝者が年始のchampionshipに臨むのである。

 で、今年は、西はUniversity of Oregon(オレゴン大学)、東はOhio State University(オハイオ州立大学)の対戦になった。

 この組み合わせは、私を非常に苦しい立場に追いやってくれた。私はUniversity of Oregon出身、ここはOhio State Universityのおひざ元。周囲は皆、Ohio State Universityファンである。

 会社の同僚は私がOregonの大学出身者だということを知っている。なので、championshipの前には、”I thought you were my friend.”(友達だと思ってたけど<もう友達じゃないわ、のニュアンス>)とか、”You are our enemy!”(敵だ!)なんて言ってきた。

 University of OregonのマスコットはDuck(アヒル)で、Ohio State University はBuckeye(セイヨウトチノキの実、要は木の実である)。Ohio State Universityの選手のことをBuckeyeを略して”Bucks”と呼ぶ。一方、University of Oregonは”Ducks”である。「バックス」と「ダックス」で発音が似ているのでややこしい。

 皆、私を見るたび、”Go Bucks!”「がんばれ、バックス!」なんて嫌味を言ってくる。”Not B but D! D! D! D!”(BじゃなくてDだ! D! D!D!)なんて反撃したものだ。

 結局、残念なことにUniversity of Oregonの敗北に終わった。Ducksが勝つと信じ切っていたのに!

 すると、試合の翌日、皆、私をかわいそうな人を見る目で見て、”I am so sorry for your loss.”(負けっちゃって残念ね)、”Say no more.”(何も言うな)などと言いながら、hug(ハグ)してくる。職場にOregon出身の人がいるのだが、その人は本当に肩を落として私のところに来て(というのも、私が唯一の“同郷者”だから)、ぼそっと、”It was a nightmare …”(悪夢だった…)と言うのである。

 もお、私としては、米国人の一喜一憂ぶりに噴き出さんばかりだった。つくづく、米国人は面白い国民だなあと思う次第である。