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December , 2017
Sunday


滋味を味わう地味パスタ!じっくり炒めたタマネギの甘さがキモ「ビーゴリ」~磨由子のグルメ散歩~

2015年5月9日(土)10時00分更新
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 店の隅に置かれた小さなベンチを持ち出して、シェフが颯爽とまたがった。ベンチの端にある金属製の筒に十字の棒をねじ込み、柄を握ってグイッと回転させると、ところてん式にパスタが筒からニュルッ。この太めのロングパスタを「ビーゴリ」という。それを作るための専用器具トルッキオは、シェフがイタリアから持ち帰ったものだそう。

 前菜はとうもろこし粉を練って作るポレンタ。ここまで真っ白なのは珍しいと思ったら、ベネツィア料理には白いものが多いのだとか。口に入れると、ほのかなミルク感の後、柔らかい柑橘の香りが鼻腔にフワッ。シェフお気に入りの上質なフレーバーオイルを使っているらしい。食感もクリーミーで、なんだかやさしい気持ちになる一品だ。

 さて、「ビーゴリ」がゆで上がった。生地に全粒粉を使っているのが独特なところで、手打ちならではのなめらかさのなかにプツプツとした歯触り。具材はなんと潔くタマネギのみ!入っているはずのアンチョビは塩気を感じる程度のもので、見た目はなんとも地味なのだけれど、じっくりと炒めた細切りタマネギがふんだんに入っているから、驚くほどに甘い。単調かもと思いきや、食べ進めるうちに素朴な旨味にハマり出して、スッキリした白ワインの味がグンと上がった。これぞマリアージュの妙!

 デザートのアイスクリームも秀逸で、混ぜ込まれたメレンゲ(またも白×白)がサクッと来てジュワッ、と溶ける感じがやみつきに。メレンゲもとてもおいしく焼けていて、おかわりをねだる女性の姿も見られた。メレンゲなんてこれまた究極的に地味なお菓子だというのに、わかる人にはわかるのものだなぁ。

 「オステリア・ラ・カンティネッタ」はオープンしてまだ半年ほど。にもかかわらず、日伊協会のエライ方が「ベネツィアそのもの!」と太鼓判を押す実力店だ。「ビーゴリ」は事前予約が必要なのでお忘れなく。

 

※お料理との出会いをより感動的にするため、写真はあえて載せません

 

東京都港区芝大門1-16-11 03-5400-2209 都営浅草線・大江戸線 大門駅(P無) 「ビーゴリ」 1300円

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