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May , 2018
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役にたたない英語おせーたる(91)頼みごと、頼まれごと

2015年8月22日(土)09時00分更新
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 日本社会だと、人に何かしてもらうと、「お返ししなきゃ」という半分強迫観念のようなものに駆られる。これがあるから、なかなか人に物を頼みにくい。また、頼まれたら断れない。

 その点、アメリカは非常に楽。頼まれるほうは、無理だったり嫌だったら断ればいいし、お願いするほうも、断られたからといって根に持つようなことはない。お願いをきいてあげたからといって、見返りがあるわけでもないし、見返りを期待するわけでもない。

 近所に住む、同じ会社に勤めるSueが、仕事中、ふらりと私のデスクにやってきて、”May I ask you to give me a ride this Wednesday?”(水曜日、送り迎えお願いしていい?)と言う。車を修理に出しているらしい。目と鼻の先に住んでいるんだし、仕事場も同じなんだから、断る理由もない。ということで、当日は2人でcar pool(相乗り)して仲良く通勤した。ぺちゃくちゃしゃべりながらなので、1人で運転するより楽しいし、通勤時間も短く感じられた。

 ”Get me whenever you need a ride.”(足が必要やったら、いつでも言ってね)。

 “Thank you for doing this for me!”(助かったわ、ありがとう!)、以上、である。

 別の日、今度はオフィスの隣人Bryanからtext(ケータイメール)が来た。見てみると、”Can u do me favor”(頼みごとがある)。”u”は”you”の代わりにメールで使われる。

 ”It depends”(内容による)と返事をしたら、”Grab tickets at sports center and drop off to Trisha”(スポーツセンターでチケットを受け取って、トリーシャに届けてくれ)。Trisha(トリーシャ)がBryanの奥さんというのは知っているが、sports center(スポーツセンター)が何なのか、tickets(チケット)が何なのか、まったく要領がつかめない。それに、マジックワード”please”(お願いだから)が抜けてるじゃないか。こちらの子供たちは、頼み事をする際、”please”を付けてお願いするようしつけられるのだ。Bryanのtextには”please”が抜けているので、命令形なのである。まったく、Bryanらしいっちゃ、Bryanらしい。

 Bryanとのやり取りに戻るが、”Elaborate”(もっと詳しく説明してよ)と返信し、数回、俳句より短いtextをやり取りした後、ようやく、「どこどこにあるスポーツセンターで自動車レースのチケットが配布されているから、それを取ってきて、それをうちまで届けてほしい。自分は州外にいるので、取りにいけない」と言っているのだと理解した。

 sports centerもBryanの家もそれほど私の通勤路から外れていないので、仕事帰りにsports centerに寄ってticketsを受け取り、Trishaに届けた。”I don’t know who Bryan is thinking of going to the race with. He didn’t tell me anything. But thank you.”(もお、ブライアンったらだれとレースに行く気なのかしら。何も言わないから。でも、ありがとうね)とTrisha。

 Ticketsを届けた後、”Mission completed”(任務完了)とBryanにメールしたら、”Thank you so much!”(ありがとう!)とレスが来た。以上、である。

 なんだが「人間関係がすごく楽だな~、この国」と再確認したのでした。