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December , 2017
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仏頂面の下に思いやりの心・・・北の湖の素顔とは

2016年1月29日(金)10時30分更新
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北の湖親方の素顔がわかる一冊だ

 15年11月20日、九州場所の最中、急逝した北の湖敏満親方が、没後3週間目に霊言という形で登場。

 その内容が書籍『元相撲協会理事長 横綱北の湖の霊言 ひたすら勝負に勝つ法』(幸福の科学出版)でその詳細に記載されている。

これを受け、元東京スポーツ運動部の相撲担当・牟田基氏が北の湖の「素顔」について語った。

 北の湖といえば、仏頂面で寡黙…強面の印象が強いが牟田氏によれば、「相手を思いやっての事」だと次の様に話す。

「本場所では勝った時の取材対応は無愛想、殆ど喋らない。ただし、負けた時は饒舌になる。これは相手への敬意なのです。自分が負けた時は負けた原因を分析しながら相手を褒める。勝った時は負けた相手に失礼だからと何も言わない。記者への対応も同様。相撲の事をしっかり勉強してきた記者へは取材にしっかり対応しますが、中途半端な状態で取材にきた記者には語らない。“相撲を勉強してから取材に来い”というスタンスです。これも記者を思いやっての事なのです」

 相撲界において最高地位まで登りつめただけに「筋」を重んじる北の湖。その事は承知しながらも「新聞記者」であるが故に牟田氏は一度だけ「北の湖の筋」を通さなかった事があったという。

「Nスポーツが北の湖の結婚を本場所中にスッパ抜いたのです。北の湖に直撃したところ“本場所終了後にきちんと話すから待ってくれ”と懇願された。ところが、Nは新聞記者としてのスタンスを貫徹。翌日スクープしたのです。夕刊紙の私はNが押さえていなかった一般女性であった夫人の写真を撮り、これを掲載しました。これに北の湖は激怒しましたが、最後には記者の本質を理解、和解しました」

 最後に私情を挟まない新聞記者も絶句したのが次のエピソードだ。

「輪島は稽古では足袋を履く。北の湖は土俵の感覚を忘れるからと言って足袋を絶対、履かなかった。北の湖の考え方は王貞治がグラブをせず、素手でバットを握っていたのと同じに見えた。横綱がここまでしているのに下の連中は寒いからといって足袋を履く。気持ちが違うと思いましたよ」

 まさに日本が誇る〝世界の横綱〟といえるだろう。