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December , 2017
Friday


役にたたない英語おせーたる(112)古いもの PART1

2016年1月30日(土)09時00分更新
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創建1200年以上の丹生都比売(にうつひめ)神社

創建1200年以上の丹生都比売(にうつひめ)神社

 日本のことを知らない人と日本を旅行すると、それまで気が付かなかったことに気付かされるな~と思った。

 私は実家が和歌山県で、世界遺産・高野山のふもとである。高野山にある奥の院が好きで、帰省するたびに行く。心が洗われるというか、落ち着くのである。

 今回、パートナーも帰省に同行。”What do you want to do while in Japan?”(日本にいる間、何したい?)と聞くと、”I want to see old stuff.”(古いものが見たい)とのこと。米国の歴史がたかだか200年くらいのものだから(もちろん、歴史の起点によるが)、米国人は古いものにあこがれる傾向があると聞いたことがあったが、パートナーはそれを体現していた。

 古いものなら和歌山にもある。ということで、とりあえず近所の古いもので世界遺産の丹生都比売(にうつひめ)神社に出かけた。

 ”This shrine is more than 1,200 years old. Is it old enough?”(この神社は創建1200年以上やで。古さやと、十分かな?)と説明すると、”Whoa!”(わあ!)。そうそう、そのリアクション、うれしいじゃない。

 そこから質問攻めである。”What is it roofed with?”(屋根は何で葺いてあるの?)、”What is that arrow everyone has?”(みんなが持ってるあの矢は何?)などなど。予期しない質問に慌てた。ああ~っと、神社の屋根って何で葺いてあるんやっけ? 矢は「吉兆」やんな、でも、意味は何やっけ?

 今まで考えもしなかったことなので、頭をいくらひねっても答えが出てくるはずがない。専門家に聞くのが一番、ということで、そばにいた神社の職員さんをつかまえてみた。この職員さん、おしゃべり好きな人で、神社の歴史から説明してくれた。

 「屋根はね、ヒノキの皮で葺いてあるんですよ。この神社は実は高野山より古いんです。弘法大師さんが中国から戻られて開宗する場所を探しておられたんですね。当時の天皇さんに相談されたら、『丹生都比売神社に聞きなさい』と言われて、こちらに来られたそうです。この神社はここらへんから高野山まで一帯を治めてたんですね。高野山で開きなさいということで、神社の狛犬さんが弘法大師さんを高野山までお連れしたと聞いています。あ、吉兆ですか。吉兆は玄関に飾って福を呼ぶもの。逆に、破魔矢は玄関に飾って厄除けするものです」とのこと。

 “This roof is thatched with cypress bark. You know what, this shrine is older than Mt. Koya. Kobodaishi, a monk, came back from China and started looking for a place to open his Buddhist school. When he consulted the then emperor, he was told to ask Niutsuhime Shrine, and he came over. This shrine governed around here throughout Mt. Koya. Guardian dogs of the shrine took Kobadaishi to Mt. Koya so that he could open his school there. Well, Kicho? Kicho is an arrow to be placed at the entrance to welcome happiness. To the contrary, Hamaya is an arrow to be placed at the entrance to keep evil away.”

 いちいち通訳するのは面倒くさいけれど、いい勉強になるもんだ。

 次回も古いものネタです。