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October , 2017
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役にたたない英語おせーたる(120)「事実は小説よりも奇なり」

2016年3月26日(土)09時00分更新
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 オフィス友のBryanにはティーンエージャーの娘がいる。ガールスカウトのメンバーだったり、教会のコーラスに参加したりと、まっすぐ育った感じのする女の子だ。

 ある日、デスクで仕事をしていると、Bryanがいきなり、”Maggie got into trouble.”(マギーがトラブルに巻き込まれた)と言ってきた。MaggieというのはBryanの娘。Bryanとの会話に「前置き」というものが存在しない。唐突なのである。

 聞けば、彼女たちの年代ではやっているケータイのchat room(チャットルーム)があり、週末、Maggieがそれに参加していたらしい。最初はよかったが、そのうちbullies(いじめっ子たち)と言い合いになってしまった。翌月曜日、登校したMaggieは、bulliesとトイレで鉢合わせになった。そこで、野次馬の生徒たちが群がる中、言い合いから、つかみ合いのけんかになったのだという。結果、Maggieもbulliesも2日間停学になった。親の間でchat roomが問題視されており、Bryanも親として、Maggieからケータイを取り上げたと言っていた。

 話を聞いていて、chat roomが現実に直結していると分からず混乱した。”So, you are saying Maggie was talking with her actual friends in that chat room thing? I thought that chat room is more like Facebook where strangers friend each other, you know?”(つまり、マギーはそのチャットルームで実際の友達と話してたってこと? そのチャットルームって、フェイスブックみたいな、知らん人同士がフレンドになるようなとこかと思った)と言うと、”Yeah, everyone can join that chat room. She happened to be chatting with her real friends, but the chat room is very dangerous.”(そうそう、だれでも参加できるんだよ。娘はたまたま現実の友達とチャットしていたが、非常に危険な場所だ)とのこと。

 Bryanがchat roomが危険な、しかも身近な例を挙げてくれた。Maggieの友達が同じchat roomで“隣町に住む女の子”と知り合った。 女の子は、両親が離婚寸前で落ち込んでいると打ち明け、実際に会って話を聞いてほしいと言ってきた。かわいそうに思ったその友達は会う約束をし、母親にそのことを告げた。不審に思った母親は警察に通報。警察がログを調べたところ、“隣町の女の子”は数百マイル離れた町に住む、出所したばかりの40代の男で、sex offender(性犯罪者)だったことが発覚。男は逮捕された。”This kind of things happens even in a little town like here.”(そんなことがこんな小さな町でも起こるんだよ)とは、Bryanの締めくくりの言葉である。

 Maggieの友達が母親に話し、母親が警察に連絡したからよかったものの、会いに行っていたら、誘拐され、レイプされ、揚げ句の果てには殺されていたかもしれない・・・と考えると鳥肌が立った。

 ”I thought this kind of things happened only in detective dramas or something.”(こんなことって刑事ドラマかなんかだけの話かと思ってたわ)と言うと、”Detective dramas take stories from reality. Do you watch ‘Criminal Minds’? This is exactly what one episode was about.”(刑事ドラマのネタは現実から来てるもんだ。『クリミナル・マインド』は見てるか? ある一話はそのまんまのストーリーだった)だって。”Criminal Minds”は日本でも衛星放送などで放映され、DVDも販売されている人気刑事ドラマだ。

 “Fact is stranger than fiction.”(事実は小説よりも奇なり)ということか。