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November , 2017
Friday


役にたたない英語おせーたる(121)保険が利く医者と利かない医者

2016年4月2日(土)09時00分更新
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歯のクリーニングだけでこんな金額の請求書が…

歯のクリーニングだけでこんな金額の請求書が…

 アメリカは医療費がべらぼうに高い。さらに、好きな医者にかかれるわけでもない。例えば、「あ、このお医者さん、近所だからここで診てもらおう」なんて訳にはいかないのである。かかれる医者は入っている保険によって決まる。全額自腹なら話は別だが――。

 私の保険だと、半年に1回のdental cleaning(歯のクリーニング)は保険で100%カバーされる、つまり患者の負担はゼロだ。

 今までかかっていたクリニックにムカっぱらが立ったので、新しいクリニックを見つけ、そこにdental cleaningに出かけた。

 電話で予約を入れる際、”Do you have insurance? Who is your insurer?”(保険はありますか? 保険会社はどこですか?)と必ず聞かれる。裏を返せば、「保険がなきゃ、診ませんよ」である。手元にAetna(保険会社エトナ)のカードがあったので、”I’m covered by Aetna.”(エトナの保険があります)と言って、予約を取った。

 予約当日、受付で保険の提示を求められたので、Aetnaのカードを渡して診察。通常のdental cleaningならdental hygienist(歯科衛生士)なのに、そこはdentist(歯医者)が細かく見てくれるし、カメラやX線などの設備は最新で充実している。歯をきれいにしてもらっている間、「高そうな歯医者だな~」なんてのんきに考えていた。

 Cleaningが終わって受付に戻ると、”Here’s your estimate.”(こちらが見積もりです)と、その日受けた治療内容の一覧表を渡された。総額498ドル(約5万5900円)!Dental cleaningで498ドルとは驚きだが、保険会社にカバーされていると信じ切っていたし、estimate(見積書)でも患者負担分はゼロになっていたので、動揺はしなかった。

 ちなみに、こちらで医者にかかると、医者が患者の保険会社に支払いを請求し、保険会社の支払額が決まってから、医者から患者に残りの金額の請求書が届く仕組みになっている。なので、診察当日に患者は支払いをすることはなく、支払い額も決まっていないのが普通。だから、estimateなのである。

 ところが、受付が続けて言うには、”Your insurer is not Aetna. Will you talk to your HR and let us know who it is?”(あなたの保険会社はエトナじゃないですね。会社のHR(Human Resources=人事)に聞いて、保険会社がどこか教えてください)。ここでがく然、である。

 会社で同僚に聞いたら、dental insurer(歯の保険会社)はMetlife(メットライフ)であることが分かった。過去3年間、同じdentistにかかっていたので、特に保険会社を確認することもなく、保険が2つに分かれていた(歯は別だった)ことをすっかり忘れていた。

 慌ててクリニックに電話をかけ、”My dental insurer is Metlife.”(歯の保険はメットライフです)と言うと、”Unfortunately, we don’t accept Metlife. You may pay some cost.”(残念ながら、当院はメットライフを受け付けないんですよ。いくらか負担額が発生するかもしれません)とのこと。

 保険会社により、医者はin network(ネットワーク内)とout of network(ネットワーク外)に分けられている。in networkはその保険が利く医者、out of networkは利かない医者である。つまり、私はout of networkのdentistにかかったのである。

 たかがdental cleaningに498ドル全額負担なんてことになったら大変!と悶々とする中、待てど暮らせど請求書が届かない。2か月経ってようやく知らされた額はなんと258・40ドル(約2万9000円)!全額負担に比べたらましだが、それでもdental cleaningに258・40ドルって…。

 次回はきちんとin networkのdentistであることを確認してからかかろうと堅く心に誓ったのでした。