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August , 2017
Tuesday


役にたたない英語おせーたる(122)狩野さんはカーネル・サンダース?

2016年4月9日(土)09時00分更新
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 この間、日本人出張者がうちに遊びに来た。出張のたびに何かしらお土産を持ってきてくれるので、「次回、お越しの際は、ぜひうちでご飯を」と言ってあったのだ。

 人をうちに呼ぶには、一応、パートナーの許可を得なければならない。”A Japanese visitor may come over next weekend. He’s been nice to me, so I asked him to have dinner with us.”(来週末、日本人出張者が来るかも。いっつもよくしてもらってるから、ご飯食べに来てくださいって言うてん)と言うと、簡単にOKが出た。パートナーも人をもてなすのが嫌いな性質ではない。

 日本人出張者、狩野さんの日程が固まってきたので、”We will pick up Kano san at his hotel Saturday afternoon, and …”(土曜日の午後にホテルで狩野さんを拾って、それから・・・)とパートナーに話したら、”Who?”(だれ?)と言う。またすっとぼけて…。”Kano san, I told you a Japanese visitor would come over.”(狩野さん。日本人出張者が来るかもって言うたやん)と説明すると、”I know. I know. I remember.”(分かってるって、覚えてる)だと。じゃあ、なんで”Who?”なんて聞くんだよ。

 “So, we will pick up Colonel Sanders, and then what?”(それで、カーネル・サンダースを拾って、それからどうするの?)。はあ、Colonel Sanders(カーネル・サンダース=ケンタッキー・フライドチキンの創始者)なんてどっから出てきたんだ?ときどき訳の分からないことを言うので困る。

 “Colonel Sanders? What are you talking about?”(カーネル・サンダース?何の話してんねん?)。”The Japanese guy who we will pick up.”(ぼくらがピックアップする日本人出張者のことだよ)。”Kano san?”(狩野さん?)。”Kano san and Colonel Sanders are the same thing.”(狩野さんもカーネル・サンダースも同じだ)。はあ?

 これ、文字にすると分かりにくいのだが、Kano sanは「カーノォサン」で、Colonel Sandersは「カーノォサンダース」と発音する。似てるっちゃ似てるが、「ダース」は付いてないだろっつうの。だがこれ以降、パートナーとの会話では、狩野さんはColonel Sandersになった。

 狩野さんがビール好きだというので、うちで晩御飯を食べる前に、ダウンタウンにあるrun-down area(荒廃した地域)にある地ビールのbrewery(醸造所)に併設されているtaproom(飲み屋)に出かけた。Brewery自体は今はやりのrustic(素朴な)で、飾り気のない建物なのだが、周りは窓がことごとく割れ、壁は落書きだらけの元倉庫や、窓がboarded up(板でふさがれた)家があるような場所だ。狩野さんが「うわあ、こんなとこ、1人じゃ来れないな」と言いながら、写真をバシバシ撮っていた。

 店内はyuppie(おシャレな若者)で大にぎわいだったが、アジア人は狩野さんと私だけ。bartender(バーテンダー)のかわいらしい金髪の女の子が私たちを見て、”Where you guys from?”(どちらからですか?)と聞いてきたので、”He’s all the way from Japan.”(彼はわざわざ日本から)と、狩野さんを示しながら答えた。すると、彼女、大学で日本語を専攻していると言い、アルバイト先で初めて日本人に会ったと大喜び。それを受けて、狩野さんも大喜びである。地元で人気のtaproomだが、日本人はまず来ない場所に来たからだ。彼が大喜びしているのを見て、パートナーもご満悦である。”Next time you come back, we will go …”(今度来られたら、どこどこに行きましょう)と次の計画まで立てる始末。

 うちでも、あれやこれや楽しんで喜んでくれるので、パートナーも楽しかったようである。

 「おかげさまで今までに体験したことのない出張となりました。ありがとうございました」と言ってくれたので、多少、これまでのお返しになったかな。