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October , 2017
Thursday


役にたたない英語おせーたる(135)引っ越しケーキ?

2016年7月9日(土)09時00分更新
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 先週、オフィス内で引っ越しをした。デスクの場所が変わっただけの話だが。

 長らくneighbor(隣人)だったBryan(ブライアン)、向かい合わせに座っていたR.W.(アールダブリュー)ともお別れだ。所有物を新しいデスクに移動させた後、元のデスクに戻り、”Bryan, R.W., I’m leaving. Thank you for being my neighbors. I enjoyed time with you. So long.”(ブライアン、R.W.、私は旅立ちます。隣人でいてくれてありがとう。楽しい時間が過ごせました。さようなら)と、慇懃に別れを述べた。すると、礼儀正しいR.W.は、”It was great pleasure, blah, blah, blah …”(こちらこそ非常に光栄で、なんちゃらかんちゃら・・・)と延々と語ってくれた。とにかく、R.W.は話が長く、回りくどい。一方、Bryanは”Bye!”(じゃあ)の一言である。まったく、この二人は対照的だ。

 上記のように別れを惜しんで(?)、新しいデスクへと移動した。当然だが、移動先は違うneighborsに囲まれている。環境が変わって、新鮮っちゃあ、新鮮だ。

 新しいneighborsの一人にAyman(アイマン)という堅物で、いつも不機嫌そうな顔をしているが、実はいい人がいる。Aymanはこちらに背を向けて座っている。帰宅時間になって、席を立ち、振り返って、ようやく私が近所に座っていることに気づいた。ぎょろりとした目をさらにぎょろりとさせてこちらを見るので、”I’m your new neighbor. Say hi to me.”(新しく越してきました。こんにちはは?)と言うと、”New neighbors usually visit people around to say hi.”(普通は、引っ越してきた人間が近所を回ってあいさつをするものだ)。さらに、”They usually give away cakes.”(普通は、ケーキを配るものだ)と、にこりともせずに言う。

 その昔、人気ドラマ「Desperate Housewives」(デスペレートな妻たち)で、ある主婦がhomemade muffin(自家製マフィン)をバスケットに入れて、近所に持っていく場面を見たことがある。引っ越しそばならぬ、引っ越しケーキか。

 baking(パン焼き、菓子焼き)は十八番なので、”Alright, no biggie.”(分かった、そんなの楽勝)と返事しておいた。

 それが金曜日だったので、翌月曜日、homemade cake(自家製ケーキ)を持ってAymanの席へ。”I’m your new neighbor. This is specially for you.”(新しく越してきました。あなたへの特別なギフトです)と言いながら、cakeを差し出すと、Aymanは大喜び。

 “What cake is this?”(何ケーキだ?)。”You tell me after you eat it.”(食べてから当ててみ)。Aymanは早速cakeを取り分け、パクリ。”Mm, rice cake? Very good.”(むむ、餅か? めちゃくちゃうまい)。”That’s right. You are very welcome.”(そのとおり。どうしたしまして)。rice cake(餅)を言い当てるあたり、Aymanはかなり日本慣れしている。

 実はこれ、餅粉とあんを混ぜて焼いた超簡単な和風cakeだが、不思議なことに米国人の間でもウケる。今回も大成功である。

 気を良くしたAymanは仲のいいneighborsを呼びつけ、”Come here. Try this. This is rice cake with sweet beans inside …”(おい、これ、試してみろよ。餅に甘い豆が入ってて・・・)なんて、まるで自分が作ったかのように説明しているのには、笑えた。

 Aymanが最後の一切れだけ残ったプレートを戻してきて、”This is for you.”(これはお前の分だ)だって。9インチ(約23センチ)のcakeがほんの数十分ではけるなんて・・・Aymanの押しの強さには改めて感心した。

 新しいneighborhood(近所)にも、BryanやR.W.に負けず劣らずの面白い人たちがいるので安心した(?)。