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January , 2018
Wednesday


役にたたない英語おせーたる(146)すねた人

2016年10月8日(土)09時00分更新
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 ここでは〝シャンシャン〟で終わる会議などまずないのだが、先日の外部を交えた会議は特に難航した。若い男の子が担当する製品を話し合う場だったのだが、彼だけではラチが明かないことが分かっていたのか、彼の前任者と上司も会議に入っていた。

 会議の初めから、当の本人は”in sulk”(すねて)、自分のコンピューターばかり見て、だれとも目を合わせようとしない。彼の上司が会議を仕切る羽目に。結局、会議では結論が出ず、次回会議までの宿題が出た。それを彼の上司が、「前に担当していたのとずいぶん勝手が違うわね。でも、これとあれをやりましょうね。できるでしょ?」なんて、なだめるかのように優しく言い聞かせているのである。傍観者の私は、”Really?!”(マジかよ?)だ。社会人として、そもそも大人として、その態度はないだろうよ。

 中間管理職は、彼のみならず、ほかの若い子たちの扱いにも苦労しているらしい。

 別の中間管理職が以前、”They are different. They frankly say, ‘I don’t want to be in that group,’ or ‘I want promotion.’ I actually promoted one of them recently, of course, because he accomplished something. But we more fear that they would quit if things don’t go their way. They don’t have any loyalty to the company at all.”(彼らは違いますね。「あのグループには行きたくない」とか「昇進させてほしい」とか、普通に言います。実際、最近、1人昇格させました。もちろん業績を上げたからなんですけどね。それよりも、思い通りにいかないからと辞められてしまうのが怖いんですよ。会社に対する忠誠心なんてものは皆無ですから)と、こぼしていたことがある。

 ん、この愚痴、どっかで聞いたことあるな・・・日本だ。日本でも若い労働者が数年で転職してしまうのが社会問題化していたかと思う。若い人には、今までの常識が通用しないのである。なので、若い労働者を引き止めるためには、会社側が変わらざるを得ない。

 こちらではこうした若い世代をmillennials(ミレニアル世代)と呼ぶ。1980年代から2000年代前半に生まれた世代だ。今、大卒で入社してくる人たちがこの世代にがっつりはまる。

 会議中に不機嫌な態度を取り続けた彼と、そんな彼にへいこらする上司にイライラさせられた私は、明らかに古い世代である。このイライラ加減を分かち合おうと、家で事の次第をパートナーに話した。パートナーにとってはいい迷惑だが。

 ”He is such a sore loser. His boss very nicely asked him to do his homework, and what he said to her was, ‘I will do that tomorrow, OK?,’ pressing his inner corners of eyes as a gesture of showing off how exhausted he was. Can’t you believe it?”(ほんま大人げないわ。上司が丁寧に宿題お願いしてんのに、彼の言い草っちゃ、「明日やるから、ええやろ?」やで。目頭押させて、さも疲れてる振りしてさ。信じられる?)

 返ってきた反応が、”Mm, ‘sore loser’ is not a right word.”(「ソアルーザー」は適切な表現じゃないな)。あれ、ポイントはそこじゃないんだけど。

 sore loserの本来の意味は「負けず嫌いの人」。例えば、テニスの試合で負けて、負けた屈辱を腹に据えかね、勝者との握手を拒否したり、物に八つ当たりしたりする人のことを指す。逆に、勝者とさわやかに握手を交わせる敗者はgood loserである。

 私はsore loserを「すねた人」のつもりで使ったのだが、パートナーによると、「すねた人」と言いたければsourpussの方が的確らしい。sourpussは辞書には「ひねくれ者、不満屋」とある。もともとの意味は、sourは「酸っぱい」が転じて「ひねくれた、気難しい」、pussは「顔」である。なるほどね。って、だから、ポイントはそこじゃなかったんだけど・・・。