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December , 2017
Thursday


役にたたない英語おせーたる(150)絵画教室

2016年11月5日(土)09時00分更新
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ワタシが描いた本日の〝名作〟

ワタシが描いた本日の〝名作〟

このお兄ちゃんが絵画教室の先生

このお兄ちゃんが絵画教室の先生

 子供のころ、絵が得意だった私。地域の絵画コンクールなどでよく賞をもらったものだ。田舎だから、賞を取るにもそれほど競争は激しくなかったんだろうけど…。大人になってからも、日本にいるときは、知り合いのイラストレーターの影響でスケッチしたり、水彩色鉛筆で絵を描いたりしていたものだ。

 パートナーがある日、何を思ったか、”We will go to Paint Nite. I’ve got tickets.”(ペイントナイトに行こう。チケットは購入した)と言い出した。Paint Nite(ペイントナイト)ってなんだ?!

 パートナーが見せてくれたウェブサイトによると、レストランやバー(の一部)を借り切って開く絵画教室だ。お酒を飲みながら絵が習えるらしい。ちなみに、paintは「絵具、絵を描く」、niteはnight(夜)の略語。

 絵は好きだが、習ったことがなかったし、acrylic paint(アクリル絵具)も(恐らく)使ったことがなかったので、参加することにした。

 日によって習う絵が違うので、描いてみたい絵の日を選んで予約。当日、会場のホテルのバーへ。結構人気のイベントらしく、小さなバーが、エプロンを着けた参加者でごった返していた。

 若い男の人が私たちを見て、”Come here to paint?”(絵を描きに来られたんですか?)と聞いてくるので、”Yes.”(はい)と答えると、”Come this way.”(こちらへどうぞ)とテーブルに案内してくれた。テーブルにはすでにキャンバスと絵筆、絵具、エプロンが用意されていた。

 ”You have a good view from here.”(ここからだとよく見えますよ)。そう言われて、趣旨が分かった。前に見本の絵が飾られていて、その隣に白紙のキャンバスがある。先生が実演してくれるのだ。な~るほど。

 教室が始まった。さっきのお兄ちゃんが先生だ。きっと、美術専攻の学生か何かで、バイトなのだろうと察した。

 まず背景色から。限りなく白に近いグレーを作る。用意されている絵具が、白、黒、赤、青、黄の基本色5色のみ。この5色があれば、いろんな色が作れる。筆先にちょこっと黒を付けてたっぷりの白と混ぜてグレーを作る。それをキャンバス全体に塗っていく。

 絵画の基本は、light value(明度の高いもの)から描くこと。なので、一番薄い背景からというわけだ。

 次に、地面となる部分。先ほどより濃いグレーを付ける。これと同じグレーを使って木の幹も描く。

 今度は色を変えて、黄色と青で緑を作り、木の葉を塗っていく。濃いめや薄めの緑を使ってメリハリを付ける。うむ、絵らしくなってきた。

 と、ここで、いったん乾燥させる意味もあり、休憩。みんな、人の作品が気になるようで、あれやこれや感想を言いながら、見て回っている。先生も回ってきて、”I like your dog leg tree. Awesome.”(この曲がった木、いいですね。すばらしい)なんて言われたパートナーは自慢げである。dog legとは「犬の足」だが、犬の後ろ足のように“くの字”に曲がったもののことだ。

 休憩の後、メインの木に取り掛かる。木の幹を黒で描く。こうすることで、先ほど描いたグレーの木との遠近感が出る。その後、淡いピンク、赤に近いピンクで花を付けたり散らしたりして完了。

 “Lastly, don’t forget to write your signature. It’s your masterpiece.”(最後に、サインを忘れずに。皆さんの傑作ですからね)。あ、そっか、偉大な作品には画伯のサインが入っているものだ。これで本当の完了。

 一応見本はあるのだが、それのとおりに描く必要はなく、構図も色も変えたければ自分の好きにすればいいというスタンスだ。周りの人の作品を見てみたが、出来上がりは実に十人十色だった。 

 ほかの作品と比べて、”Ours are the best.”(僕たちのが最高)という結論に達して教室を後にした。われながらあきれるほどの自画自賛ぶりである。

 しかし、お酒を飲みながら絵を習うなんて面白いイベントだった。