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January , 2017
Tuesday


役にたたない英語おせーたる(154)パートナーの転勤

2017年1月7日(土)09時00分更新

ロックフェラーセンターのクリスマスツリー

ロックフェラーセンターのクリスマスツリー

 明けましておめでとうございます。今年も当コラムをよろしくお願いします。

 新年早々突然ですが、パートナーのtransfer(転勤)が決まった。しばらく前に社内公募があり、それに応募していたのが、採用に結び付いたのだ。

 採用されたら州を越えての異動となるため、パートナーは独断で決めるのではなく、”What do you think if I apply for a position in New Jersey?”(ニュージャージーの空きに応募しようと思うんだけど、どう思う?)なんてお伺いを立ててくれた。ここらへん、家族最優先の米国人らしい振舞いである。

 と、聞いてくれるのはいいが、そんなことを言うくらいだから本人は応募したいのである。”It’s up to you. You want to apply for it, don’t you?”(あなた次第よ。応募したいんでしょ?)と聞いたら、”Yes, if you are OK.”(うん、君がOKなら)とのこと。それから、なぜ応募したいかをとうとうと説明してくれた。ここらへんも、米国人らしい。この国では理論立てて説明、正当化することが美とされる。日本人が大好きな「気合い、根性(fighting spirit, guts)」は通用しないのである。

 とにかく、理想的なボスがあちらにいて、彼の下で働いていろいろ学びたいらしい。理想のボスなんてそうはいないし、そういう人に巡り会えただけでも幸運だから、応募しなさいよ、ということになった。受かるかどうかも分からなかったし。

 が、受かった。

 それからは急展開である。まず、会社側からoffer(オファー、雇用条件の詳細、簡単に言えば、年俸)が示される。これが予想より低かった。ニュージャージーは今住んでいる町よりもはるかに物価が高いので、今もらっている給料よりかなりアップしないことにはrelocation(移転)などできない。しかも、私は仕事を失うし。

 ということで、年俸のnegotiation(交渉)が始まった。パートナーがcounteroffer(逆提案)を行い、会社側の出方を待った。が、同額返答。これにはパートナー、がっかりである。しかも、彼がofferを飲むことを想定して、今所属しているオフィスはコスト削減のため、早々に彼のポジションの来年度予算をカットしてしまったという。こっちに残ればクビである。納得がいかない年俸でもニュージャージーに行かされるような立場に追いやられた。

 これを不憫に思ったこちらのボスが、転勤先の大ボスとの話し合いの場を設定してくれ、パートナーはそこで大ボスに直談判した。先方はパートナーに来てもらいたかったようで、年俸アップを受け入れてくれた。パートナーの期待した額には届かなかったものの、最初のofferよりいいものになった。

 パートナーがtransferのcontract(契約書)にサインをするや、会社が手配するmover(引っ越し業者)が連絡してきた。引っ越しなどひっくるめてtransferに1か月半くれたのは、アメリカの企業としては良心的だと思う。こちらは、採用が決まったら、2週間後から勤務開始なんてざらだからだ。

 引っ越しはmoverがやってくれるにしても、現地の部屋を探すのは自分たち。まず、部屋を決めないことには引っ越したくても、引っ越せない。部屋探しのための現地入りも会社持ち(もちろん、援助の額には制限があるが)。早速、翌週に部屋探しの旅に出ることになった。私は引っ越しのことなどで途方に暮れているのに、のんきで陽気なパートナーは、”We will go see the Rockefeller Center Christmas Tree!”(ロックフェラーセンターのクリスマスツリーを見に行こう!)だって。

 Rockefeller Center Christmas Tree(ロックフェラーセンターのクリスマスツリー)はニューヨークの冬の風物詩。Manhattan(ニューヨーク市マンハッタン)にあるRockefeller Centerに、毎年巨大なChristmas treeが飾られる。部屋探しのロケーションが、Manhattanからそれほど遠くないのだ。

 観光より部屋探しでしょうよ。

 部屋探しの珍道中は次回ご紹介します。