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June , 2017
Thursday


【全米映画俳優組合賞】今年の授賞式はトランプ大統領批判の政治色一色に

2017年1月30日(月)04時41分更新

テイラー・シリング(中央)と「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」のキャスト(@sagawards/instagram)

テイラー・シリング(中央)と「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」のキャスト(@sagawards/instagram)

 米アカデミー賞を占う意味で重要な全米映画俳優組合(SAG)賞の授賞式が29日夜、ロサンゼルスで行われた。今年の受賞スピーチはドナルド・トランプ新大統領への批判が集中し、異例の政治色一色に染められた。

 授賞式は司会の俳優アシュトン・カッチャー(38)による、トランプ氏が27日に署名した、イスラム圏7か国の市民らの入国を一時停止する大統領令への批判で幕を開けた。

 テレビの女優賞(コメディ部門)を受賞したジュリア・ルイス・ドレイファス(56)も大統領令に触れ、「私自身も移民の子供です。父はナチスの迫害を逃れ、フランスからこの国に渡りました。私は愛国者で、この国が大好きです」と述べ、喝采の拍手を浴びた。

 また、ナイジェリアやドミニカ共和国、プエルトリコ、コロンビア、アイルランドなどさまざま国の出身者でキャストを構成するドラマ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」はアンサンブル演技賞(コメディ部門)を受賞。キャストを代表してテイラー・シリング(32)が「私たち国民が一つになろうとする意思は、それを分断しようとする力より強いはず」と訴え、多様性を否定する大統領令を非難した。

 映画「ムーンライト」で助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリ(42)は、自身が17年前にイスラム教に改宗したことを告白。その上で、キリスト教の牧師である母親と「宗教の違いはあっても、愛情はより強いものになっている」と語った。

 一方、アカデミー賞で作品賞にあたる「キャスト賞」は、米航空宇宙局(NASA)を支えた黒人女性たちを描いた「HIDDEN FIGURES」が受賞。近年、白人ばかりが受賞する“ホワイトアウト”の傾向が批判されたことから、ハリウッドが多様性を重視する姿勢を強調した結果との見方もある。

 SAG賞は、アカデミー賞で投票資格のあるアカデミー会員とメンバーが重なることが多いため、アカデミー賞を占う意味で重要な賞といわれている。ちなみに、アカデミー賞の前哨戦と呼ばれ、今月8日に授賞式が行われたゴールデン・グローブ賞は、ハリウッド外国人映画記者協会の会員による投票で決まる。