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June , 2017
Monday


役にたたない英語おせーたる(158)永住権申請

2017年2月4日(土)09時00分更新

 結婚したら、次は、この国に合法的にいるために、permanent residence(永住権)を申請しなければならない。一般的にgreen card(グリーンカード)と呼ばれるものだ。

 私は今、H1Bビザと呼ばれる就労ビザで滞在している。このビザは雇用主が限定されるので、雇用主との関係が切れる、つまり、仕事をやめるとビザが失効する。ビザが失効するということは、この国にいられなくなるということだ。私は夫の州外へのtransfer(転勤)により今の仕事をやめなければならないので、就労ビザが失効してしまうことになる。

 green cardの申請を甘く見ていた。というより知識不足だった。まずは市民権・移民局。United States Citizenship and Immigration Services(USCIS)という連邦行政機関で、Department of Homeland Security(国土安全保障省)傘下の移民局の実行部隊。USCISウエブサイトに行ってみると、なんだかんだと山盛り書式がある。くらくらしながらinstructions(説明)を読めば、I-485がpermanent residenceの申請書類のようだ。ウエブサイトを読むだけで疲労困ぱいである。

 私は別のビザですでに米国に滞在しているので、ビザのstatus(ステータス)を変更する必要があることも分かった。そのためには、I-130というPetition for Alien Relative(外国人の親族のための嘆願書)を、私の場合は、夫に記入してもらわなければならない。夫がUS citizen(米国市民)であることを証明するために、彼のパスポートのコピーと、二人の家族関係を証明するために、marriage certificate(結婚証明書)の提出が求められる。

 で、いざ、I-485へ。どの書式にも記入のためのinstructionsが用意されている。それはいいのだが、読んでも読んでもちんぷんかんぷん。書式の初めに申請のカテゴリーを選ばされるが、自分がどのカテゴリーに該当するのかが分からない。のっけから思いっきりつまずいて半泣きである。ネットで調べてみるもはっきりしたことが分からない。

 結局、経験者に聞くのが一番。オフィス友のレバノン人は、家族一同をこの国に呼び寄せるため、green cardをいくつもsponsor(保証人になること)をしていて、green card申請の経験を山ほど持っていることが、今回の件で判明した。green card一枚申請するだけでぜえぜえ言っている私とは大違い。彼のおかげで、自分が該当するカテゴリーに加え、申請の流れが把握できた。

 I-485にはbirth certificate(出生証明)が必要で、日本から戸籍謄本を取り寄せ、自分で英訳し、notary(公証人)にサインしてもらった。これもオフィス友からのアドバイス。

 もう10年近くアメリカに暮らしているというのに、green cardを申請するために、指定の医者でmedical exam(健康診断)を受け、伝染病などを持っていないことを証明してもらわないといけない。もう10年も住んでるんだから手遅れだよ、と思ったが、役所の手続きを曲げられるはずもなく、医者に予約を入れた。

 診察自体は非常に簡単で(簡単なのに250ドル!)、最後にツベルクリン反応を見るためにチクリと注射されて終了。あとは、MMR(はしか、おたふく風邪、風疹)とTdap(ジフテリア、百日咳、破傷風)のワクチンを受けろと言われた。はしかもおたふく風邪も風疹も子供のときにやっているのだが、大人になってからワクチンを受けている証明が必要なのだそうだ。3日後に、ツベルクリン反応を判断してもらうために医者を再訪し、negative(陰性)ということで、証明書を書いてくれた。green cardの申請には体を張って臨まなければならないのだ。

 一方、夫もたいへんである。I-130に加え、I-864 Affidavit of Support(扶養宣誓供述書)なるものを夫が記入しないといけない。これは、夫に、外国人の親族を呼び寄せるだけの財力があることを証明する書式だ。私は中身を見ていないが、収入だのなんだのとかなり詳しい情報が求められるようで、夫は記入するのに四苦八苦していた。夫の昨年のtax return(所得申告) 書類その他をダウンロードして、プリントアウトして…結果、各申請書と関連書類合わせて3センチの厚さになった。

 書類がすべてそろった翌日、申請料金1760ドル(約20万円)の小切手を添えて、FedEx(フェデックス=宅配会社)でUSCISの地方事務所あてに発送した。1週間中には、USCISから「申請書類、受け取って処理中」メールかtext(ケータイメール)が送られてくるはずである。不備がありませんように!