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June , 2017
Monday


役にたたない英語おせーたる(159)引っ越し

2017年2月11日(土)09時00分更新

荷物で一杯になったキッチン

荷物で一杯になったキッチン

 夫のtransfer(転勤)は会社都合ということで、会社がmover(引越業者)の手配から費用まで一切合切みてくれることになった。もちろん、条件付き。彼がrelocation(引っ越し、配置換え)して2年間未満で辞めてしまうと、勤続期間によって引っ越し費用の何割かを会社に返却しなければならない。会社としてはこういう条件でも付けておかないと、高いお金をかけて人を動かしたがいいが、すぐに転職された、なんてことになったら目も当てられない。

 moverを使ったmoving(引っ越し)は長期戦だということが分かった。私たちの場合は州をまたいでいるので、特にだが。荷物のpacking(梱包)に1日、loading(荷物をトラックに積む作業)にさらに1日、delivery(配送)までに約1週間である。つまり、何もない状態で1週間暮らさなければならない。

 引っ越し元から引っ越し先までは車で9時間の距離。deliveryに1週間もかかるのは交通事情からではない。トラックの積載効率を最大にするため、同じ方面に移動するほかの人の荷物を回収するのに時間がかかるのだ。引っ越しする人にとってはなんとも不親切、不便な話である。夫がmoverに「小さなトラックを使って、もっと速く荷入れしてほしい」と交渉したところ、”Expedite fees will be $10,000.”(緊急輸送費は1万ドルです)とのこと。引っ越し費用が6000ドル(約68万円)程度なのに、数日速く運ぶだけの費用が1万ドル(約113万円)なんてバカげていて、訳が分からない。しかも、会社が面倒みてくれる引っ越し費用の限度額を超えてしまう。ということで、あきらめた。

 Packingの日の朝、ガタイのいい兄ちゃん3人が登場。家の中をぐるりと”grand tour”(壮大なツアー)した後、山ほどのcardboard box(段ボール箱)とwrapping paper(梱包用の紙)が運び込まれた。

 キッチンとリビングルームでpackingの様子を監督したのだが、まあ、なんと雑で非効率なこと。例えば、同じ形のlamp shade(ランプの笠)を一つに付きcardboard boxを1つ使うのである。同じ形なんだから、一つの箱に重ねて入れれば箱の数を減らせるのに。キッチンはキッチンで、引き出しの物をそのまま何重にも敷かれたwrapping paperの上にがっさ~と空けてくるくる巻いてcardboard boxの中へ。さすがに食器、ガラス類は個別に包んでいたが、いくら割れないためとはいえ、wrapping paperの使用量が半端ではなかった。荷物というより、wrapping paperを運ぶようなものである。

 “We will be done in a couple hours. Three hours tops.”(2時間で終わりますよ。最長でも3時間)なんて言っていたのに、結局、午前8時から午後3時までかかってようやく終了。家はcardboard boxで埋もれた。翌日、荷物が運び出されて、家が空っぽになった。

 残されたlawn chair(折りたたみ椅子)とcooler box(クーラーボックス)をキッチンに広げて食事をし、夜はair mattress(エアマットレス)で寝る日が約1週間続いた。家の中でキャンプするような感覚で、これはこれで楽しいものである。

 ちなみに、appliances(冷蔵庫やオーブン、洗濯機などの電化製品)は残留。米国での引っ越しはappliancesを移動させないケースがほとんどだ…と思う。おかげで、食べ物や飲み物を保存できたし、洗濯もできて助かった。

 自分たちが移動する日がやってきた。車を2台とも持っていくので、各自運転である。それほど荷物を残していなかったつもりなのに、実際に車に積んでみると、車が悲鳴を上げるほどパンパンに。そもそも、夫の車が、飾りで後部座席が付いているだけのほぼtwo-seater(二人乗りの車)なので、荷物がほとんど入らず、hatchback(ハッチバック)を運転している私にしわ寄せが来たのだ。と、文句を言っても仕方ないので、hatchbackにムチ打って出発。

 9時間の運転はスムーズで、無事現地に到着し、その夜はホテルに泊まった。長距離運転の後に加え、久しぶりに普通のベッドで寝られるということで、喜びもひとしおだ。