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October , 2017
Friday


役にたたない英語おせーたる(180)「フォーミュラE」レース

2017年7月22日(土)09時00分更新
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キュルキュルキュル~という電気自動車独特の音が静かに響いた

キュルキュルキュル~という電気自動車独特の音が静かに響いた

 Brooklyn(ブルックリン、ニューヨーク市の一区)で「Formula E(フォーミュラE)」が開かれるというので、車が大好きな夫に伴って出かけた。Formula EはFormula One(フォーミュラワン=F1)の電気自動車版で、2014年に新設されたばかりの歴史の浅いカーレースだ。電気自動車自体が最近のものなので、当然っちゃ当然。

 私は車自体に興味はないが、カーレースは嫌いではなく、実際、学生のころからFormula Oneが好きでよく見ていた。それに、Brooklynのようなところで、どうやってカーレースを行うのかに興味があった。

 F1のモナコグランプリは、それこそ一般道をコースにして街中でレースが行われるが、Brooklynの場合、廃れた工業地帯で空き土地がある、区の端の一部道路を閉鎖してコースにしてレースが行われることが分かった。移動可能な柵だらけのレース場は、少々異様な光景だった。しかも道路幅が狭い(のか、狭く感じるのか)!

 以前、オハイオ州のレース場にIndyCar(インディカー)系のレースを見に行ったことがあるが、土地があるだけにコースもそれなりの幅があるし、コース沿いの芝生にのんびり座って観戦できた。

 レース前、メディアはこぞってFormula Eを、「ニューヨーク市のような大気が汚染された大都会でFormula Eを開催するのは非常に意義がある。電気だから、空気を汚さず、騒音もなく…」とかなんとか喧伝していた。ちなみに、今回がFormula Eニューヨーク市初開催で、しかも、ニューヨーク市でこの類のカーレースが行われること自体が初めてのことだ。

 新しいレースなので、参戦するメーカーもスポンサーも少ない。それでも、会場にはさまざまスポンサーがブースを出していて、自慢の技術を展示したり、スポンサー名が入ったfreebie(景品)を配布したりしていた。さらに、food truck(食べ物の屋台ならぬトラック)がずらりと並び、ライブ音楽が演奏され、と、ちょっとした夏のお祭りの様相である。

 電気自動車なので、レースも静か静か。キュルキュルキュル~という電気自動車独特の、futuristic(未来的な)な音を立てて、目の前を走り過ぎていく。ガソリン車のレースにear plug(耳栓)が欠かせないのとは大違いだ。

 メディアは当日も報道に力を入れていたようで、あちらこちらでカメラを見かけた。メディアと言っても、そのほとんどが地元メディアのはずだ。というのも、Formula系は米国ではほとんど人気がないからだ。

 ともかく、レースも終わり、帰路につこうと会場を歩いていたら、カメラを担いだ女性に、”Do  you mind sparing a couple minutes to talk about the race?”(ちょっとお時間いただけませんか、レースについて話していただきたいんですけど?)と言われた。私の英語では間違いなくボツにされてしまうので、夫が取材を受けた。なんだかんだとしゃべって取材は終了。終わると、その女性は安どしたように、”Thank you for taking the interview. Now, I can get back.”(取材を受けてくれてありがとう。これで社に戻れます)と言う。熱い中、取材するも、なかなか受けてもらえないのか、思ったコメントが取れずに困っていたのだろう。

 で、その夜、その女性が働くネットワークのニュースを見ていたら、夫の取材が流れた!使われたのは、“It‘s all about being efficient and electric. It’s cool.”(効率と電気がすべてですよね。いいと思いますよ)だけ。ま、がっつり編集は、メディアの常套手段だけど。

 本人は、”It’s goofy.”(アホっぽい)と言ってテレるが、“You made a TV debut in New York! How exciting!”(ニューヨークでテレビデビューやで。すごいや~ん)なんて冷やかしてやるのである。