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August , 2017
Tuesday


役にたたない英語おせーたる(183)トマス・エジソン

2017年8月12日(土)09時00分更新
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博物館として公開されているエジソン研究所

博物館として公開されている旧エジソン研究所

 Thomas Edison(トマス・エジソン)は、言わずと知れた発明王で実業家。今暮らしているNew Jersey(ニュージャージー州)にEdisonという町があるので、何かしらEdisonに関係があるのかと思っていたら、まったくその通りだった。Edisonには、かつてEdisonのlaboratory(研究所)があった。そのlaboratory自体は、Henry Ford(ヘンリー・フォード)が買い上げて、Michigan(ミシガン州)のGreenfield Village(グリーンフィールド村)に移送されて再現されているので、Edisonにはない。Greenfield Villageは「村」とは言うものの、Fordの広大な私有地で、そこにFordが買い集めた歴史的な建物が再現されているのである。で、Edisonのlaboratoryもその一つというわけ。

 前書きが長くなったが、ともかく、New JerseyはEdisonが活躍した土地なのである。彼はClinton(クリントン)という町に、ピーク時には2ブロックにわたるほど大きなlaboratoryを構えていた。そのlaboratoryと、そこから車で数分のところにあるEdison邸はNational Historic Park(国の史跡)として一般に公開されている。私のアパートから車で数十分と近いこともあり、週末、散歩がてらに出掛けてみた。

 それほど人はいないだろうと思っていたのが、ところがどっこい、結構なにぎわいである。laboratoryの敷地の中にいくつか建物があり、随所でpark ranger(パークレンジャー、公園職員)が建物やEdisonの発明を説明してくれる。ここはEdisonが映画を発明したところだそうで、移動式映画スタジオがある。移動式というのは、太陽の動きに合わせてスタジオを回転させ、自然光を取り込むのだ。面白い!

 映画と言っても、Kinetograph(キネトグラフ、Edisonの映画撮影機)で撮影された動画を、Kinetoscope(キネトスコープ)と呼ばれる映写機をのぞき込んで見るというものだった。映画を大スクリーンに映して大勢で楽しむためにプロジェクターを発明したのは、彼の下を去った元アシスタントだ。

 蓄音機の発明はよく知られているが、記録媒体を発明していたのは知らなかった。Phonogragh cylinder(ろう管)という手に収まるくらいの大きさの円筒形のものがそうで、録音できたのはせいぜい4分ぐらいだったという。今なら、ケータイに4分程度の長さの曲が何千(何万か?)収録できるんだ?

 Edisonの発明で一番の稼ぎ頭だったのが、映画でも蓄音機でもなく、battery(バッテリー)だったという。彼は車もろくに走っていない時代に、電気自動車を想定していて、それ用のbatteryを開発していたのだ。そこに、Ford(フォード)がModel T(T型フォード、初のガソリン大衆車)を販売してヒットしちゃったもんだから、電気自動車の普及は今の時代まで待たなければならなくなった。彼の構想は時期尚早だったわけだが、開発したbatteryは軍事用などに重宝されて、お金を生んだようだ。

 laboratoryの中に3階にわたるlibrary(書斎)があり、これがまた立派で荘厳。ところが、これはEdisonがinvestors(投資家)にひけらかし、融資を誘うために装飾していたのだという。そこらへんが、Edisonが発明家というより実業家と言われるゆえんだろう。

 発明にはすべてpatent(特許)を取得し、利権を集中させ、ライバルは非道な手を使ってでも蹴落とした(Edisonと発明家ニコラ・テスラの関係がいい例)Edisonの自宅は豪邸である。ガレージには、当時の電気自動車も展示されている。一回の充電で200マイル走ったそうだ。今のTesla(テスラ、電気自動車メーカー)並みである。

 当時、電気というもの自体普及していなかったので、Edisonは自分のlaboratoryで発電した電気を自宅まで引っ張っていたそうだ。

 それにしてもeducational(ためになる)週末になった。New Jerseyは古い州なだけに、史跡も多いようなので、たまに出かけてみるのもいいかな。

こちらは旧エジソン邸

こちらは旧エジソン邸

旧研究所の中

旧研究所の中