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役にたたない英語おせーたる(206)税申告

2018年3月10日(土)09時00分更新
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 1月下旬から、米国はtax season(確定申告シーズン)に突入する。前年1月1日から12月31日までの納税状況を申告し、未払いの税金を支払う。例年、締め切りは4月15日だが、今年は15日が日曜日で、翌日の16日はEmancipation Day(アブラハム・リンカーンが奴隷解放法に署名した日)で首都のWashington D.C.(ワシントンDC)の休日なため(つまり、役所が閉まる)、4月17日が締め切りとなっている。

 米国では会社に勤めていて、税金が源泉徴収されていても、自分でtax filing(税申告)をしなければならない。税金を払い過ぎている場合は、払い戻しが行われるので、tax filingは広くtax return(定訳は「確定申告」だが、直訳すると「税金の払い戻し」)と呼ばれる。

 今年のtax filingは私たち夫婦にとって例年になく複雑なものとなっている。と言っても、私はこういうことにとんでもなく疎いので、実務を担当しているのは夫。結婚する前は、収入源がたったの一つだったにもかかわらず、友人のtax accountant(税理士)に申告をお願いしていたくらいだ。

 今年のtax filingを複雑にしている原因の一つは、昨年2月にOhio(オハイオ州)からNew Jersey(ニュージャージー州)に引っ越したから。1月はOhioで働いていたため、Ohioで所得があった。2月から夫はNew Jerseyで働き、収入を得、私はNew York(ニューヨーク州)で働き、収入を得ている。つまり、申告する所得が3州にまたがるのである。

 米国も、日本と同じで、国に収める税金と地方に収める税金がある。それぞれ、federal tax(連邦税)とstate tax(州税)である。federal taxはアメリカのどこに住んでいようと同じだが、state taxは居住地によって異なる。私たちは3つの州の異なる課税方法、税率に対応しなければならないのだ。

 私はNew Jerseyに暮らしていて、お隣のNew Yorkで勤めているので、New Yorkに収めた分、New Jerseyの州税がある程度免除されるようである。

 私たちは現在アパート住まいだが、Ohioにまだ家を持っているのでmortgage(住宅ローン)があり、その家を貸しているのでrental income(家賃収入)がある。なので、税金が3州にわたるのに加え、passive income(不労所得)だの、mortgageだの、足すものと引くものをひっくるめて漏れなく申告しなければならない。

 毎週末、夫はコンピューターとにらめっこして、「ああ!」だの「うう!」だの奇声を上げている。実は、tax filing用のソフトウエアが市販されていて、夫はそれを使っている。ソフトウエアの指示に従って内容を埋めていくだけのようなのだが(と言うと、簡単なように聞こえるが)、やたらと細かいことを入力しなければならず、入力のための情報をあちらこちらからかき集めてこなければならない。保険にいくら払っただの、医療費にいくらかかただの、引っ越しにいくらかかっただの…。申告漏れして、のちほど罰金を科せられてはたいへんなので、正確な情報を慎重に入力する。夫は、こういうことにかけては非常にcautious(注意深い)人なので、助かる。ちゃらんぽらんな私には、こんな根気のいる作業、無理無理。

 自分たちで(と言うか、夫が)まとめたtax document(税書類)は、念のため、私の友人のtax accountantに目を通してもらって、その後、国に提出する予定。友人のtax accountantに全面の信頼を置く、怠け者の私は、今から、”Why don’t we ask her to take care of our tax from next year? Believe me, she’s a fixer.”(来年から彼女に税金の面倒見てもらおうよ。彼女、フィクサーやで)と、夫の説得を試みている。ちなみに、fixerとは、「どんな問題でも解決する人」ぐらいの意味である。